列に並ぶと高池(担任)に声をかけられた。 「あ、小林。柳葉はどうした?」 高池は、いつも私が弧夏と登校しているのを知っている。 「弧夏?知らないよ、今日は一緒に来てないし」 「そうか。まだ来てないんだよな、あいつ。ありゃ寝坊だな」 「あたりまえでしょ、寝坊しなかったら吹雪が来るよ」 そう、弧夏がいつもより1時間弱も早く起きられるわけがない。