顔を上げると

彼がいた
本多洋人……

自分は彼が嫌いみたいだ

「壱原さんは可愛いよ」
「はぁ?」

「怒らないでよぅ
褒めてるんだよ?」
「あ そう
怒ってませんけど」

「…じゃぁ 睨まないでよぅ」

「ごめんなさい
生まれつきこの目つきですから」


ここでチャイムが鳴った

彼は席に戻った