「はい、どうぞ」




 美希が俺にケーキを渡す。





 ケーキの甘い香りがする。





「美希って意外と料理できんだな」





「どういう意味よ!!」






 クッションで俺の頭をたたく美希。






 俺、なんか悪いこと言った?!





「いいからさ、食べてみてよ」





 愛美が俺を急がす。




「いいのは見た目だけなんじゃないの~」





「じゃあ食べなくていい」





 美希が俺の手を止める。




「ごめんごめん。ありがとな」





 




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