美月ちゃーん…美月ちゃーん…
誰かが呼んでいる…

「…ん…ゃん…ちゃん」
なんだろ???また呼び出し???
「美月ちゃーん???起きて!!!」
休み時間、眠っていた美月。自分を起こした女子生徒の後ろにいたのは…「里菜???と…川越さん???」
なんだろ???
「龍介先輩と隆紀先輩が呼んでるよ」
えぇッッ!!!??
どうして!!!???
ドアに目をやり、絶句する。
「美月…行こ…待たせられない」
里菜の強い眼差し。
「う…うん」
「美月ちゃん…里菜ちゃん…話があるから来て???」
龍介の綺麗な目に見つめられて、断れるはずがない。
二人はそれぞれ別々の部屋に連れていかれた。

「あの…先輩…???」
「美月ちゃん…
大事な話がある」
「はい…」
先日の龍介の激昂を思い出す。
「この前…嫌なことがあったね」
よみがえる痛み。アザは消えていない。
「あれは俺たちのせいだ。」
「そんなことないですッッ!!!!」
きっぱりと言い切る龍介に、反論する美月。
「ありがと…でも…美月ちゃんが許してくれても俺は納得できない」
「そんな…」