学校生活にも慣れ始めた5月初旬。
美月と里菜はこの日、最悪の経験をすることとなる…
昼休み。いつも通り食堂へ向かっていた道中のことだ。
「ちょっと来てくんない」と声がかけられた。
「???」
二人が戸惑うのも無理はなかった。
何故なら、声をかけてきたのは三年生の女子生徒だったから。
(なんだろ…嫌な予感する…)
そして二人は体育館裏に連れていかれた。
「あんたたちさぁ…隆紀っちに声かけてもらってるからって調子乗んなよ!!!??」
「そうだよ!!?意味わかんないッッ!!」
いやいや、意味わかんないのはあなたたちですから…
マンガみたいな展開だなぁ… ぼんやりそんなことを考えていた。
「きいてんの!!!??」
バシッッ!!!
「痛ッッ!!!??」
自分が何をされたのかわからない。理解するのに数瞬かかる。
バシッッ!!!
隣では里菜が同じようにビンタされていた。
「痛いぃぃ…」
里菜は泣いてしまっていた。
「里菜ッッ…」
あわてて里菜にかけよろうとする。が、
「誰が動いていいっていったのよ!!!??」
ビシッッ!!!
「あぅ!!?」
反対側の頬を叩かれる。