意地悪な君へ


「待っててください。来年は、同じところに行きますから。1年なんてすぐですよ。」



長いと思う日々も、君が言えばあっという間な気がするよ。



「うん…待ってるからね。」



ぎゅっと、彼を抱きしめる。すると、彼は耳元でささやき始めた。




「一度しか言いませんよ?」

「うん。」

「卒業、おめでとうございます。」




私と君はまだ同じじゃない。
だけど、『次』は形を変えていずれくるもの。
小さい差なんて、いずれなくなる。

少しの間離れ離れだけど、すぐ次なんてやってくる。



暖かな日差しを浴びて、桜の木が優しく揺れた。




【END】