「明日から、寂しくなりますね…先輩をからかえなくなるので」



そう言って、由希くんが意地悪く笑った。
先輩に対して、それはひどいんじゃない?って思ったのに、由希くんの笑顔を見たら、何も言えなくて…
ブランコをこいだ。



1つ下の由希くんとは、委員会が一緒だった。
お互い映画が好きで、それがきっかけで親しくなり、2人で映画を見に行ったりもした。


意地悪だけど、本当は優しい由希くんに、私は密かに思いを寄せていた。
でも、自分が1つ年上の先輩と思うと、告白することができなかった。