異世界転生記




「それで、俺に何か言うことは?」

「す、すまぬっ!最近、ここ(天国)でも花粉がひどくて我慢出来なかったんじゃ!」



季節なんか関係のない(=一年中植物のある)天国にいる花粉症の神様

情けないにも程がある



「それで?」


「ほ、本来ならばお主は100歳の誕生日の前日に餅を喉に詰まらせて死ぬ予定だったんじゃぞ!?」


「……まじ?」


「あ、あぁ! まじじゃ、まじ!」


あと24時間待てなかったのかよっ!? 未来の俺っ! 地獄坂からの転落死の方が……いや、でも……


微妙な心情の陸だが、その葛藤も無表情でやっているのはさすがとも言えるだろう



「取り敢えず殴らせろ、もしくは羽をむしらせろ」



さっきからわさわさしてウザイ



「は? ちょっと待て! お、落ち着け! それに羽は関係ないじゃろ!?」

「黙れ」



5分後


顔中痣だらけになり、右の翼がなくなった神様と少しだけ機嫌がよくなった陸がいた



「予想以上にお主が強かった……

そ、それで続きなんじゃが結論だけ言うと、お主を生き返らせることにしたんじゃ」


「は?」

「わーい。パチパチ〜」



ひとりで拍手をする自称神

馬鹿だろ、というかウザイ