異世界転生記




30分後


陸はマスターの部屋のソファで寛(クツロ)いでいた

受付の女性(名前はヨリナという)は仕事があるとかで戻って行った

ついさっきシオンが起きたのだが


「いきなり何をするんだ!?魔法は人を傷付ける為のものではないぞ!?」

陸にキレていた


言っていることは正しいのだが、先程の発言の後では悲しいものがある


「……権力は人を守る為にあるんじゃないのか?」

「知っている!だから人、つまり家族(の団欒)の為に使うんだ」


どうだ!と言わんばかりに胸を張って答えるシオン


「“金ダライ”」

「は?」


ガーン


直径1メートル程の金ダライがシオンの頭に直撃


「ってぇ!?」

「創世で作ってみました」

「なっ!?」



陸は物凄く簡単そうに答えたが、創世魔法はとても難しく、シクノール最強の魔法使いであっても簡単には使いこなせないのだ


「簡単だよ?」

「創世が簡単なんて……」



流石神様スペック、基本容量が違う