異世界転生記




「で、次は?」

シオンではなく、受付の女性に向かって聞く

その隣でシオンはショックで固まっている


「つ、次は魔力測定機で魔力を計ります」


用意されたのは調理用秤?

しかもデジタル式


「この皿の上に手を乗せ、魔力を流してください」

「フツーはどれくらい?」


一応参考の為に



「そうですね……。成人男性でおよそ1000。ランクで言うとBです。マスターは10万近くありますが」

ふーん、まぁいいや



「おりゃ」


掛け声とは裏腹に、全く興味なさそうな様子で魔力を流そうとする


ぴ―――――

流しかけたその瞬間に音が鳴り、表示は「エラー」



「す、すいません、もう一度流してもらえますか?」


受付の女性が戸惑いながら頼んで来た


しょうがないな

上から目線のままもう一度


「うりゃ」


結果は先程と変わらず流しかけた瞬間「エラー」の文字