ゴメン、素直になれなくて

立ち去る私を
先輩はもう追わなかった。




外に出ると
小雨がぱらついてきた。


まるで私の涙みたい…。



私は携帯を取り出した。


《ごめん…やっぱり行けない…別れよう》


泣きながら
歩夢にメールを打った。


歩夢がいながら
私は先輩とキスをした。


一瞬でも先輩とやり直すことまで考えた。


なによりその罪を


先輩に言われるまで気付かなかった…


自分を棚にあげて
先輩を最低だと罵った。


こんな私…


もう歩夢に会えない。



自己嫌悪で消えてしまいたい。



震える手で送信ボタンを押した。


ピッ


―送信しました―



私はその場に泣き崩れた。