お父さん・・・

 どうして逝ってしまったの・・・・?

 香穂、寂しいよ・・・・。

 お父さんがいなくて、

 香穂、寂しいよ・・・・・・。

 ねぇ・・・・
 お父さん・・・・・。

 もう、私の時間はあのときから止まったままなんだょ・・・?


 






 あの日から4日・・・私はベットのうえにまるまったまま、動いていない。
そんな私をみかねて母は声をかけた。

「香穂・・・・いい加減学校、行ったら?
お父さんもきっと香穂に学校行って欲しいって。おもってるよ?」





 分からない・・・


 お母さんは悲しくないの・・・・・?


 なんで平気なの・・・・?


 ナンデ・・・・・・?
 

 私は母を睨んだ。

 お母さんはあきれたようにに言った。

「香穂・・・・いい加減にっ・・・

「どうして!!!お母さんは平気なのっ!!!
お母さんにとってお父さんはっ・・・お父さんは、そんな、そんなぁ
簡単に・・・・っ・・・・」

 無意識に叫んだ、でも、
言葉が出ない・・・涙が溢れて前がみえない・・・。
 お父さん・・・・・。

「香穂・・・」

 母はそう言って私を優しく抱きしめた。
そして静かに口をひらいた。

「香穂、お母さんはね、お父さんのこと、大好きだよ。
香穂と同じぐらい・・今ももちろん変わらない。
忘れるわけじゃないの・・・お父さんのこと・・・。
分かるよね・・・香穂?」

 涙が私の頬をつたい静かに流れる・・・・。
 
「うん・・・わかるよ、わかる・・・。
ごめんね、お母さん・・。」