~静矢side~ 今日、生まれて初めて告白した。 それも、話したことのない女の子に。 受験のとき、あわてて物を落としたときに拾うのを手伝ってくれた。 ありがとう、と声をかけると柔らかな笑みを浮かべて 『どういたしまして』 そう言ったとき、蒼谷静矢(あおたにせいや)は恋に落ちた。 あの笑顔が頭から離れない。 静矢は告白の結果なんてどうでもよかった。 静矢は椿のことを考えながら、眠りの中へ落ちていった。