椿は告白されたことなんか、一度もない。 いや、なかった。 椿はいたって平凡な女子だ。 目立つわけでもなく、地味ってわけでもなく。 髪は黒く胸までの長さのセミロング。 慎重はどちらかというと小さめで、どこにでもいそうな普通の女子だ。 椿は告白してきた男子を思い出す。 やや大きめの黒い目に、こげ茶色の髪の毛。 顔の輪郭は細めで椿と頭一つ分くらい大きい身長。 ‘誠実’という言葉が似合いそうな男子だった。 椿はややおぼろげなその男子を考えながら帰った。