昼休み。泉と静矢は二人で教室に戻ってきた。 やっぱり何かあるんじゃないかと思う。 そんなことを思っていたら、 「あのさ」 静矢が話しかけてきた。下を向いたままで。 「俺、まだ佐久良のこと、好きだよ。佐久良は?俺のこと…どう思ってる?」 「私は―」 蒼谷君が、好き。 そう言おうとした。 「静矢クン!!」 誰かが静矢に話しかけてきた。 椿にはそれが誰か、はっきりと分かっていた。 市崎泉。 静矢に話しかけてくるタイミングは… まるで、椿の告白を邪魔するようなものだった。