古びた旅館に着いた私たちは、おばぁさんに案内されて部屋に入る。
さっきから、この旅館の臭いに私は吐きそうになっていた。
何だろう?この臭い?
私は、タオルで口と鼻を押さえた。
さらに奥に進み…。
私達の泊まる部屋に入ろうとした時だった。

「やっぱり泊まるのやめます!」
祐馬が、立ち止まる。

「あたしもこの臭い合わないみたいなんで…」
翔子も私と同じようにタオルで押さえる。

亮太も、「帰ろう」と私の手をひいた。

ずっと黙ってたおばぁさんが…。