『もう、オッパの意地悪!』


「ごめんごめん!」


『それにしても毎日暑いね!

最近、全然食欲無くて!

オッパは、ちゃんと毎日食べてるの?』


「そう言えば最近、毎日素麺とかピビンネンミョンが多いなぁ。

なんか、冷たいのばっかり食べてるよ!

…………そうだ!

今日は久しぶりに良いところに連れて行ってあげよう。」


『良いところに!?

どこ?』


「着いてからのお楽しみ!

その前に、どっか行きたいところでも有るかい!?」


『あのね…、お台場に行きたい!』


「何か有るのかい?」


『お台場探検王!

あそこにベリナイ(TV番組 very very nice!の略)が企画した海辺の別荘って言うのが有るんだって番組でやってたの。

見てみたい。』


「OK!

じゃあ、お台場に行こうか!」


『やった~!』


「ソナとデートでお台場に行くのって1年ぶりだね。」


『だねぇ!

楽しみ。』


俺達は、久しぶりにお台場で思いっきり楽しんだのだ。


でもまさか、この時は、この後に待っている事件には、まだ気が付かなかった。


「楽しかったな!」


『うん!

まさか、本物のライライ(お笑いコンビ、ライムライムの略)さん達に会えるなんて思わなかったよ!

超ラッキー!』


「ライライの赤村さんって、ホントに面白い人だったな!」


『それに、ジンギスカンの鎌本さんや佐藤さんもパワフルでビックリ!

美作牧子さんって、スッゴク素敵な人だったなぁ。』


「巨乳だったしな!」

『オッパ、どこ見てたのよ!?

エッチ!』


なんて、他愛もない話をしながら、お台場の対岸にある、同じ港区は麻布十番にやって来た。


「着いたよ!」


『ここって!?』


「參鶏湯の専門店。」


『參鶏湯かぁ。

普通、參鶏湯って寒い時に食べるんじゃないの!?』


「夏でも食べるさ。

特に、食欲の無い時にはもってこいの料理だよ。」


『そうなの!?』


「參鶏湯の中には、高麗人参やナツメ、栗やもち米が入っているからね。

味付けもアッサリしているし、栄養も満点なんだよ。」


『じゃあ、夏バテにはもってこいなんだよね!』


「そうだよ。

特にここのお店は、メチャクチャ美味いんだから。」


『參鶏湯のグレイスかぁ。』