「だから、新星MUSICに移籍して貰うんです。
この業界は、広いようで案外狭いんですよ!
堀内Pの悪事をばらして追放しなければ、いつかこの業界は駄目になって仕舞います。
今、彼は貴女の事務所に圧力をかけています。
私が調べたところによると、堀内Pがライジング・サン プロダクションに、
《竹中早紀が、番組を壊そうとしているから、彼女はうちの局を出入り禁止にした!
彼女が在籍している限り、お宅のプロダクションのタレントとは、仕事をしたくありませんな!》
なんて言ってたそうですよ!
だから、クビになる前に自分から辞めて下さい。
多分、引き留める事無く辞める事が出来るでしょう。
その後、直ぐにうちが貴女と契約しますから。
その後で、私は関東TVの社長と会いますから、その時に堀内Pがやっている悪事を全て社長にお話します。
それでも社長が堀内Pをクビにしないなら、新星MUSIC全てのタレントは関東TVには一切出演しない事にします。
今現在、関東TVの音楽番組やバラエティー番組、それにドラマや情報番組など、殆どのジャンルの番組にうちのタレント達が出演しています。
だから、そうなると関東TVの方も困るし、向こうが強気に出てきた場合は、うちのインターネット事業部がやっている情報番組で堀内Pの悪事を流します。
それを黙認している関東TVの社長にも、それなりの償いをさせますから、安心して証言して頂けますか!?」
『……わ…かりました。』
「それでは、今から毎日事務所に行って、仕事をくれ~!って、マネージャーを困らせて下さい。
そして、3日後に事務所を退社して頂きます。
多分、無条件で契約を破棄してくれるはずです。」
『もしも、契約を破棄してくれなかったらどうしますか!?』
「仕事くれなきゃ、こんな事務所辞めてやるって3日続けて騒がれたら、間違い無く破棄してくれますから、ご心配なく。
それに、元々貴女は女優志望なんですよね!?
演技力の見せどころですよ。」
『そうですね。
やってみます。』
「クビになるまでは、新星MUSICの名前は一切出さないでくださいね。
こちらでも、巧くやりますから。
貴女が新星MUSICに移籍したら、関東TVには、問題無く出入り出来るようにしておきますので。」
『分かりました。』



