CHANCE 2 (後編) =Turbulence=






「ボディーガードも、ちゃんと後をつけてくれりゃあ良いのに、カフェテリアの辺りで見失うかなぁ~!」



『それでも、ここまでは足取りが分かったんだから助かるよ。

それにしてもあいつら、目付き悪くないか?!』



「ですね!

ちょっと一旦この場所から離れましょうか?

作戦も何も無く、いきなり訳の分からない所に入って行くのは危険過ぎますからね!」



『そうだな。

ユックリ歩いてここから離れよう。』



7番通りとの交差点を左折して、ユックリ歩いて行く。



この辺りは、赤レンガ造りの5階建て以上のアパルトメントが隣接しあう場所だ。



先程から、上の方からも視線を感じている。


ハーレムエリアから、道一本離れた所にあるコーヒーショップに入った。



「さっきカフェテリアの前でたむろしていた連中がいるでしょ?!」



『あぁ、6~7人居たな。』



「何人か拳銃持ってましたよ。

それに、一番端に居た赤いキャップの男は、バタフライナイフをガチャガチャいわせていたし、あのカフェテリアに入るのは難しいですね!」



『こっちも人集めて、大人数で行くのはどうだい?』



「抗争事件が勃発しますよ。」



と、そこへ



『ご注文は?』



「マルゲリータのベーグル2つとエスプレッソダブルで!」



『俺も同じのを!』



「どうするかなぁ………」



『警察に任せておいたんじゃきっと、らちがあかないだろうし!』



「まだ6日有りますから、それまで頑張りましょう。」



『と言っても、どうすりゃ良いんだ?』



「ちょっと私に良い考えが有りますので、任せて頂けますか?」



『どうやるんだい?』



「彼女達の顔写真をテレビで公開して、ギターに懸賞金を掛けます。」



いきなりの懸賞金話に、困惑するジムだった。