俺も負けじと、ロックダンスを躍りながらテジュンやKYUと共に彼女達の演奏を盛り上げていった。


なかなかの彼女達の演奏は、ボーカルをきっちりともり立てていた。


次にTwincleの登場だ。

黄色い声援とは程遠い男性ファンの掛け声に併せて、ピンクとシルバーのフリフリコスチュームを着た新星MUSICのアイドルユニットは、可愛らしい振り付けで、1曲目の、真夏の星空、2曲目の、泣いてなんか無いんだから、3曲目の、スターダストティアーズを歌い終えてから2人でトークタイムだ。


彼女達のトークは、漫才のようで面白く、けっこう評判が良いのだ。


そして、Seoul8のダンスパフォーマンスで前半が終了した。


20分ほどの休憩タイムの後、後半に突入する。


俺達は、休憩タイムを利用して衣装をチェンジしたりメイクを直したりとバタバタしていたが、裏方のシン達は音響のセッティングチェンジしたり、照明のレーザービームのコンピュータ入力をしたりと忙しく動き回っていた。


ジョージ達も、SE(特殊効果音)をCALMのシンセサイザー担当と、後半に向けてセッティングの交換をしている。


いよいよ後半に突入した。


まずは、小柳杏奈アナウンサーによるSeoul8のメンバー紹介なんだが、ここで杏奈さんも彼等と共にダンスパフォーマンスを披露するのだ。


身長160cmある杏奈さんを軽々とリフトアップして現れたメンバー1背の高いチョルグクは、リフトアップしたまま3回転ターンをして、ステージ中央に杏奈さんをソッと降ろした。


ジターバックのステップでチョルグクとステージを端から端まで躍りながら、インカムタイプのマイクを使って、メンバー紹介している。


紹介されたメンバーは、1人ずつ中央でソロのダンスを繰り広げていく。


全員の紹介が終わったところで、バックの緞帳が揚がり、俺達XYZの登場だ。


俺達の演奏するGet a chance,get a rhythmに併せて、Seoul8のダンスパフォーマンスとKYUの歌とのコラボを披露していく。


ブラックライトとストロボの照明の中に映し出される白黒のコスチュームに身を包んだSeoul8が、不思議な空間を生み出していく。