「え?」


「いや、何でもない、送ってくよ。


女の子が一人で夜道を歩くのは危険だからな」


「ありがとう遥夏!」


その夜、遥夏に家まで送ってもらい、


遥夏に気をつけて帰るように言った。



「遅かったじゃない千尋!!


もう少し遅かったら警察に電話しようかと思ったわ!!

何をしてたのよこんな時間まで・・・


千尋の携帯も家にあるし・・・


でも本当に無事でよかったぁ・・・」




「あぁ~ごめ・・・「お”ねえぢゃ~ん!


うぐっ!帰ってぎだぁ~・・・!」


ずびーっと鼻水を吸いながら顔をグチャグチャにした千恵が走ってきた。


「よがった~!うえ”~~!」


母さんと千恵を抱きしめながらごめんね、と呟いた。



『おまえは独りじゃないんだ』


遥夏が言ってくれた言葉が頭に蘇ってきた。


こんなにも心配してくれる人が近くにいる。


こんなにも私を必要としてくれる人がそばにいる・・・