「チェリー、バナナ蒸しパン」
「俺チョコチップ蒸しパン」
「サツマイモ蒸しパン」
「黒ゴマ蒸しパン」
「…なんで俺?」
「気ィ使ってやってんに決まってんだろ」
「…なんでだよ」
「会いに行けよ」
「会いに行っちゃえよ」
「挨拶しちゃえよ」
「青春しちゃえよ」
「…マジうぜェ」
「だってさァチェリーが青春って中学生の恋愛みたいだし」
「そうそう。なんかプラトニックラブ?」
「純愛?」
「応援したくなる?」
「真夏の初恋?」
「最後なんかおかしいだろ」
「まぁいいじゃんか」
「つーかナツ、お前人のこと言えねぇだろ?」
「「「「え?」」」」
「どういうことだい?ナツくん」「なっなんにもねーよ」
「そんなこたァねーだろ?」
「なんやなんや」
「なにがあったのかなぁ?」
「気になるねー」
「言えチェリー」
「神田に、告られてただろ?」
「「「マジ!?」」」
「あのマドンナがナツに…」
「いっがーい」
「まさかねぇ」
「うっせー。付き合ってねーし、まして告られてもねぇ」
「はぁ?だって神田の友達が言ってたぞ」
「ちげーんだよ。それが」
「「「「は?」」」」

噂が絶えない男の子が五人。