2時間ほどして梓が席を立った、裕紀も気付いて席を立とうとしている。森本由香も動きだした。
「宮城君、デュエットしよ~。」
「ごめん、トイレ行くから。」
「なら、由香も行く~。」
アプローチ激しすぎだろ。裕紀はかなり困っているようだ。ここは、俺が助け船を出してやろうでわないか。
「もっりもっとさぁ~ん!デュエットなら俺がするよ!」
「はぁ?宏樹じゃないし!何よ急に!私は宮城君に頼んでるの!って……あ!宮城君居なくなったじゃない!」
俺が森本と話してる一瞬の隙をついて出ていったみたいだ。明日はジュース一本…………いや、弁当を奢ってもらおう。どうか梓が素顔を見せませんように。

