自分の家に駆け込む。純粋で素直な裕紀に、あいつは汚れを知らない。人を疑うことを知らない。信じきっている。
梓も、できればあいつには何も言わないでほしい。そのまま演技をとおしてくれさえすればいいんだ。俺が決めることじゃあないけどさぁ。裕紀の恋は応援しよう。純粋な梓に断れれば悔いもないはずだ。
部屋に入り携帯を見る。
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│△山本梓⇒ │
│△**/** **:** │
│おい │
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│メアド教えたのか? │
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│□山本梓 │
│□**/** **:** │
│Re.おい │
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│私から聞いたの。 │
│良い子でしょ? │
│ │
│宮城君には、少しだけ│
│話し相手になって │
│もらいたいから │
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