「知ってたんだ。」

あの言葉を覚えているなんて思わなかったから、少し嬉しかった。俺も帰ろうと思い、鞄を持って廊下に出たら

「よぅ。」

宏樹が立っていた。


「盗み聞きか?最低だな。」


笑いながら宏樹の肩を叩いた。それから涙が出てきた、俺は宏樹の肩に顔をうずめて泣いた。