「心をぶちまけたかっただけ。誰でもよかったの。私は貴方の気持ちを利用しただけ。想像以上に純粋な人でびっくりしちゃった。」
彼女に手を伸ばせば届きそうだ。なのに、すごく遠くにいるような気がしてならない。目の前にいるのに。
彼女がこっちを向く。
「そのうち分かるよ。貴方はこの世界に絶望する。」
そう言って、彼女は自分の鞄をとった。教室を出る前に
「私を好きになってくれてありがとう。話をしたのってさ、一昨日が始めてじゃないんだよ?夕日が綺麗って私が言ったら、宮城君は本当だねって返してくれたんだよ。」
と言って、出て行った。

