そう言って、開けた窓を閉めた。俺は彼女の元へゆっくりと歩いた。
「……替えがきく人間なんていない。一人一人、その人を必要としている人がいるはずなんだ。君は………寂しいよ。」
言いたいことがうまく話せない。俺のボキャブラリーが少なすぎる。もどかさから壁を叩いた。
「寂しい………か。綺麗事を永遠と語られそうね。人を信じることなんかしない。みんな、嘘しか言わないし、裏切る。学校の友達なんて良い見本じゃない。君もさ、私を助けたいとか差別からきてんじゃないの?みんなより可哀想だと思ったからでしょ?」
「っつ!差別じゃない!それに俺の友人は!………本音でぶつかってるよ。」
どうしても下を向いてしまう。本音でぶつかってるはずなのに、今は疑問が胸の中にある。
本音だって言いきれるのか?嘘を言ってるんじゃないのか?と思っている俺がいる。
「…いまに分かるわ。信じれる人なんていないってこと。人間は分かり合えないってこと。貴方が今、私を必要としててもいずれ忘れる。価値だって、決まってる。」

