真っ暗な道の真ん中で うずくまっていると、 携帯が鳴り出して 「 ・・・はい 」 ディスプレイに表示された ”和真”の2文字に、 涙が溢れ出して来た。 「 今、どこ? 」 息が切れた彼の声が 近い気がして、 「 分かんない・・の 」 「 は? 」 「 裏道・・来たら、わかんな・・ッぅ 」 ─────────情けない。