─────カツンッ 震える手から落ちてしまった携帯が 三上さんからの着信を知らせて しばらく鳴り続けていた。 「 ・・・優奈 」 「 ・・・ッぅ! 」 いつもより荒々しいキスは あたしの唇に傷を残した。 「 お前は、誰を想ってるんだよ・・ 」 暗くて、表情なんて分からないけど ・・・・きっと彼は、悲しそうな顔をしてる。 「 何で、三上の車なんだよ・・・ッ 」 ギリギリと強くなる力に ”痛い”と顔をしかめると 彼に伝わったのか、腕を放して 体を離した。