「 優奈? 」 和真が不思議そうに振り返って あたしの顔を覗き込む。 思わず、立ち止まってしまった。 「 な・・に? 」 ホテルだって 服だって あたしの知らない間に 完璧に用意してくれて もう、それだけで 胸がいっぱいだったのに。 「 おいで 」 立ち止まったあたしを ”ソレ”の前まで連れて行く。 驚きのあまり 本当に言葉を失って ただ呆然と目の前の”ソレ”を 見上げていたら、 自然と涙がこみ上げてきた。