「 新塚さん、こっち空いて・・ 」 ”空いてますよ”と 周りを見渡したら 人が隙間無く苦しそうにしていた。 「 ・・・・あ、 」 顔の横には彼の両腕。 よくある、カップルがやってるみたいな。 新塚さん、あたしに空間作ってくれてたんだ。 「 何? 」 「 ふふっ・・ありがとうございます 」 思わず、笑ってしまう。 なんだかくすぐったくて。 「 どういたしまして 」 彼も 笑う。 昂のように。