男に掴まれていた腕は赤くなっていて けど、三上さんは加減をして あたしの腕を掴んでいるのが分かった。 「 彼氏なら堂々と助ければ? 」 俯くあたしには、誰がどんな顔をして 話しているのかは分からなかったけど ・・・・三上さんは十分堂々と、 あたしを助けた気がする。 「 俺はただの上司なんで 」 「 はぁ? 」 「 コイツの彼氏の前で同じことしたら ・・・・・・殺されても文句言えねーな 」 そのまま三上さんはあたしの腕を掴んだまま、 資料を届けに社内を歩いた。