「 すきなひと、いるんですね 」 愛しくてたまらない人が。 「 叶わないけどね 」 「 ・・・どうしてですか? 」 「 その人には、愛してる人がいるから。 けど、やっぱり好きなんだ 」 そう言う彼と、目を合わせていたら 心臓が跳ね上がった。 パッと目を逸らして 彼に背を向けようとしたら、 グイッ 「 きゃっ 」 腕を掴まれて、抱きしめられた。