愛なんて知らない Ⅲ














『悪いと言うなら何が悪いか教えてよ

私を運命と言うしがらみから助けてよッ


それが無理なら私と一緒に堕ちて欲しい



そう思うのは悪い事なの?』





幼い私は静かに涙を流し

私に小さな手を伸ばす







「悪くない・・・・」




私はその手をとろうとした





    後1cm・・・・




「あっ」



手を掴む前に消えてしまった






『忘れないで

今の私は貴方なの


心の奥の奥

鍵をかけられた扉の奥深くに私はいる』