黒猫*溺愛シンドローム




「はあっ?何でそうなるわけ?何を根拠に…んっ」



私の抗議を遮って、ふさがれた唇。

軽く触れて離れたものの、それだけじゃ終わらなかった。



「ちょっ…」



ちゅっ、と。

わざとらしい音を立てながら、何度も何度も、啄むようなキスをされて。



「……っ」



言葉も思考も奪われる。



……ダメだ。

頭がボーッとしてきた。


わけもわからないくせに、されるがまま。

それなのに、こうして受け入れちゃうのは…なんで?



「……ずっと、傍にいるからね?」



ようやく止んだキスの雨。



「……?」



目を開ければ、嬉しそうに微笑む王子様がいて。



「こうなったからには、もう絶対に手放さないよ?」


「……は?」


「風歩ちゃんのことは、
俺が一生、死ぬまで責任を持って面倒みるから。」