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昨日の放課後――。
「あ、浅海さん!ちょうどよかった。」
保健室からの帰り道。
いつものように授業をサボって良質な睡眠を得た私は、とっとと家に帰るべく足早に廊下を歩いていた。
そんなとき。
タイミング悪く、会っちゃったんだよねぇ…
「ちょっとだけ、いい?」
「はぁっ?」
思いっきり顔を歪めたにもかかわらず、
「すぐ終わるから。」
にっこり笑って私の腕を掴むなり、出てきたばかりの部屋へとUターン。
気がつけば、私は資料室らしき小部屋の中にいた。
「ちょっと!何……」
文句を言ってやろうと思ったものの……
目の前の光景を見て、言葉が引っ込んだ。
……また、か。
本棚で囲まれた狭い空間。
部屋の中心に位置する机の上には、高々と積み上がった資料の山。
まーた、先生に何か頼まれたんだな?
まったく…。
「何?何をどう手伝えばいいの?」
私にだって“良心”はある。
これを見せられて無視して帰るほど冷たくないわ。
指示を仰ごうと、後ろを振り返った…瞬間。
「な…何っ?」

