黒猫*溺愛シンドローム





――……





――――――……









「……ん?あれ?」



ここ、どこだっけ?


私、何してたんだっけ…って、前にも同じようなことあったよね?


でも、今日は……


背中に感じるのはふわふわした感触だし、普通に布団に寝てる感じ。


無意識に寝返りを打ちつつ、ゆっくり瞼を開けた……って、えぇっ??



「ぅわぁっ!」



目の前に飛び込んできた光景に、思わず飛び起きてしまった。


だって……



「……んー?」



そこにあったのは、
それはそれは綺麗な“寝顔”で。


私の声に少しだけ顔を歪めたものの、すぐに規則正しい寝息が聞こえてきた。


な…なんで?コイツが隣で寝てるわけ?


ふらりとよろめいて、咄嗟についた手。



…ゥニャッ。



「…なっ…何っ?」



奇妙な声と鈴の音。

今、むにゅって言ったよね?何か踏んだよね??


なんとなく予想がつきつつも、恐る恐る振り返ってみれば……



「……っ」



私を睨みつけるように見据える、黒い生き物。



「ここは……」