黒猫*溺愛シンドローム




……そう。


少し前。
俺は修ちゃんに“お願い”したんだ。


浅海さんの昔の写真が見たい、って。


くるみちゃん同様、
修ちゃんもものすごくフレンドリーな人で、すぐに仲良くなった。


会ったときから名前で呼ばれたくらいだし。


ダイスケ曰く、

テニス部のキャプテンの修ちゃんは、面倒見もよく、人望も厚いんだとか。


「おまえの次くらいに、女子に人気あるんだよ」とも言ってたっけ。


俺のことはさておき……
修ちゃんは本当に“いい人”で、俺の頼みも快く聞いてくれたんだ。


……で、今日。
こうして写真を集めてきてくれたわけで。



「そもそも、俺よりくるみのがいっぱい持ってると思うけど?」



確かに。でも……



「くるみちゃんに頼むと、なんかいろいろ長くなりそうだから…さ。」



写真のこと、以外にもいろいろ突っ込まれそうだし。


実際、この前“噂”のことを聞かれたときは…かなり大変だった。



「それに、修ちゃん目線で、浅海さんの話が聞きたかったんだ。」



“男”の目には、彼女がどういうふうに映っていたのか…を。