黒猫*溺愛シンドローム




「俺、下に妹と弟が1人ずついるんだけどさ。それと同じ“くくり”なんだよね。くるみも風歩も。」


「……え?」


「みんな一緒に面倒みてきたからさ。どう頑張っても“女”には見えないんだよなぁ。」



そう呟いた修ちゃんが、嘘をついているようには見えない。


ってことは……



「風歩のことが“好き”とか、そんなんじゃないから。ただ、単純に興味があるだけ。」



……なんだ。よかった。


ほっと胸を撫で下ろす俺を見て、



「そんなに好きなんだ?」



改めて驚く修ちゃん。



「くるみのときも思ったんだけどさ……
世の中、モノズキってのがいるもんだなぁ。」



しみじみと呟く修ちゃんを見て、

この人が彼女の“幼なじみ”でよかった、って心から思った。








「……で、どうでもいいけど、何で急に“アルバム”なわけ?」