「チッ…灰!!早く避難させろ!!」 「…あれはっ…」 灰は女将が握っている刃物に気付き、一般客を避難させた。 他の特捜メンバーも駆け付けて、避難させる。 あたしはというと……。 「…はぁっ…はぁっ…」 濡れた体のせいで足を滑らせ、床に倒れ込んでしまった。 「…刑事さん…終わりですわぁ…」 弓形さんは刃物を持った手を振り上げた。 「枝!!!」 灰があたしに駆け寄ろうとする。あたしは首を振ってそれを制した。