「待てコラアァァ!!!」


すごい剣幕で走って来る灰。馬鹿男は全速力でこちらへ向かってくる。


「…そのままだ…もう少し…そこだ!!!!」


―ドスッ

塀から飛び起りて男に馬乗りになる。


―ガチャッ

そのまま腕を後ろにして手錠をかけた。


「なんで逮捕されたか、ちゃんと分かってるな?佐藤 早富!!」

「はっはいぃぃ〜!!すみませんでしたあぁぁっ!!」


それから、涙と鼻水を流した馬鹿男の身柄を引き渡した。


「………負けた……」


向こうでは、あたしに負けた灰が挫折している。


ざまあみろ灰が。吹かれて跡形も無く無くなれ!