「うぅ………」



声を殺して泣いた。



高校生だもん



大きな声で泣けない…



優しく優しく


何度も何度も



私の頭を撫でて、



そのままベンチに座った。




お兄ちゃんは私を自分の膝の上に載せて、そのまま抱きしめてくれてくれた。



ドキドキが止まらなかった。



お兄ちゃん




お兄ちゃん




お兄ちゃん




小さいときも




同じ事をしてくれたね。




ずっと



ずっと




お兄ちゃんは





私のために




何でもしてくれたね。




私が言わなくても



私が出来なくても



お兄ちゃんは



私のして欲しいことを




何でもしてくれたね。




みんなから見放された私を、



お兄ちゃんだけは


大切にしてくれた。



好き



好き



「好き」




小さく、ポツリと呟いて


そのまま



二回目の眠りに落ちた。