怖くて動けない





授業はきっとすでに始まってる。





行かなきゃ





でも、 立てない。







バラまかれていた制服をかき集め、座ったまま着替えることにした。






ガラガラという音と共に、見たくない顔が現れた。






「どう?楽しめた?」






しつこいね。アンタ






そう思ったけど、本人には、何も口を出さなかった。






「何とか言いなさいよ」








母親の説教のような口調で、私に命令をする飯豊。







何様なの?








なんて思ったが、言えるはずもなく、無言で彼女を見上げていた。