あたしがしばらく泣いて、泣き疲れた頃、怜さんがそっとエンジンをかけた。 「荷物、置きっぱなしだったよな」 そう言って怜さんは怜さんのマンションの駐車場に車を停めた。 「うん、荷物とったら怜さん家から学校行っちゃう」 「一旦家帰れば?まだ4時半だし」 「いい。学校にいる」 「家、帰りたくないの?」 怜さんの質問に、首を横に振った。 縦に振ったら歌舞伎町の王子様は、学校の時間まで家に居させてくれちゃいそうだから。 よく知らない人にそんなに迷惑かけちゃいけない。