「怜さん…」
段々声が穏やかになってきた零花。
やっぱり寝起きが苦手だったんだろうか。
「ヤバイ、めっちゃ可愛い」
「化粧もしといたの。零花ちゃん、凄い見違えちゃった」
梨華さんはまだ少ないシワをクシャッてして笑った。
「鏡、見たい」
「まだ駄目」
目を俺の腕で隠して、そのまま隣のブティックに入る。
「このマネキンの服とアクセサリー全部」
とりあえず店で1番目立つマネキンのコーディネートをそのまま試着させた。
「怜さん、…あたしこんな服着たことないから、似合わないとおもう。……あたしブスだし…」
そう言って試着室を出てきた零花は、びっくりするくらい綺麗だった。
「鏡、見て見ろよ」
俺は全身鏡の方に零花を突き飛ばした。
「歌舞伎町No.1ホストの怜君に褒められたってみんなに自慢して来い」
零花のほっぺたに後ろからキスをした。


