ほらね。【完】




だけど、俺たちの邪魔をするかのように、自転車は動かなくなった。

「チッ!」

俺はイラついて、つかいものにならない自転車を蹴っ飛ばす。


「円佳!あと少しだ!走っていくぞ!!」


「う、うん!」


おじさんが電話で言ってた桜ケ丘病院まで、走る。

もうすでに、疲れきってるけど、それでも走る。

こんなに必死になったのは始めてかもしれない。


走ってる間も、浮かんでくるのは、瞬の顔ばかり。


怒ってる瞬。
泣いてる瞬。
笑ってる瞬。
爆笑してる瞬。
かなしんでる瞬。

全部全部が思い出だ。

「俺たち」の思い出だ!