「……俺の名前、どうして??」


「さて、どうしてでしょう?人間に化けていても無駄よ!!」

今回の任務も終わったも同然!!
ターゲットさえ見つかればこっちのもんよ!!!
今、楽にしてあげるわ、悪霊さん!!





『悪霊退散!!!!!』





しーー─ん……

彼のおでこに貼られたお札が風に寂しくなびいている。

あ、あれ??



「ど─でも、いいけど。お前テレビの見すぎじゃねぇのか?悪霊なんてどこにいるんだよ」

「……」

「早くしないと遅刻するぞ、お札屋さん」



そっ……そんなぁぁ〜〜っっ!!!!!



キーンコーン、カーンコーン……

鳴り響く始業のチャイムがやけに遠くに感じていた。