『吉野‥』 『ん?』 『これは、その‥‥ 男の子の事情‥だから』 下の方を見ながら、京は言いにくそうにそう言った。 あ、そっか‥ 私が途中で拒否したから。 京はその気だったから。 『そっか‥』 『うん‥』 変な空気が流れる。 『見に来るなよ?』 『行かないよ!!』 『聞き耳たてるなよ?』 『たてないってば!!』 ハハ、楽しそうにそう笑って京は部屋からいなくなった。