『もういいよ、京』 『ん‥』 振り向いてこっちを向く京は、まだ赤い。 『オレ、ちょっと行ってくる』 さっき喧嘩したばかりだから、不安になる。 『どこに?』 『どこにって‥隣の部屋?』 『なんで? それになんで質問系?』 『いや、ちょっと‥ね なんでって言われても‥‥』 京の顔が更に赤く、そして言いにくそうに黙り込む。