翔くんに言われた通り、私は少し時間をおいて部活に戻った。
目が少し腫れぼったい。これじゃ、みんなを心配させちゃうかな…。

「美沙!大変だよ」
「麻紀??」
「翔くんと…諒くんが…」
「翔くんと、諒が?」

辺りは、静まり返っていた。
「翔くんが急に怒って…その、二人で…」
翔くん…。もしかして!!!!
「美沙!?どこに…」
「翔くんたちのところ!私の…私がいけないんだから…」




部室のドアが開いている…。
きっとここに…翔くんも諒も…。

「ふざけるな!!!!」
翔くんの、どなり声が聞こえた。
やっぱり、翔くんと諒が…。

「翔…!!!!!!」
『ドカッ』
「翔くん!…どうしてこんなこと…」

床に倒れてる翔くん…。
唇が少し切れて、血が出てる。

「諒!なんでこんなことを…」
「うるせえよ…、そんなにこいつが大事か。」
「諒…??」
「小さい時から、俺はお前しか見てなかった…。お前が好きだった。」
「え…、諒…。」
「なのに…俺のほうが好きなのに、どうして後輩のこいつのことなんか」

これが、諒の気持ち…。
全然知らなかった。